「芦原英幸との八年間」を読んで📗

今回は「空手バカ一代」で登場し未だ伝説と共にファンが多い「芦原英幸」を高弟であり著者である原田寛氏の著作「芦原英幸との八年間」を紹介します😊

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はじめに芦原英幸とは。 

(以下敬称略)芦原英幸とは新国際空手道連盟「芦原会館」創始者で「空手バカ一代」にも登場し「ケンカ十段」の異名を持ち、破天荒な生き方が溌剌と描かれたことで芦原英幸にはファンが多く「全世界空手道連盟・新極真会」の代表で第5回全世界空手道選手権大会王者の緑健児も空手を志したキッカケで芦原英幸を紹介しているファンの一人として口伝している。

芦原会館での技術体型は「サバキ」という対峙する相手の攻撃を捌き、ポジジョニングを重要視する独自の技術体系となり芦原英幸が培った「ケンカ」の実践で有効になる基礎が窺い知る空手となっている。

また弟子は極真会館の分支部時代に第8回全日本空手道選手権大会優勝の二宮城光(現・国際空手道円心会館・館長)やK-1創始者である石井和義(現・新日本空手道連盟・正道会館館長)が独立し活躍してる。

実戦での想定は素手での攻防に留まらず、武器でも攻撃できるように創意工夫した武器を生み出す才能にも長け、警官の殉職のリスクを減らす目的で「Aバトン」という古流の武器(トンファー)を改良した武器として確立するよう研究を重ねている。

晩年は筋萎縮性側索硬化症(ALS)という難病に侵され死の直前まで理想とする空手の普及活動をされ1995年4月24日に逝去されている。

芦原英幸の紹介動画については⬇️から

著者である直弟子・原田寛からの視点での芦原英幸

「芦原英幸との八年間」の著者は芦原最後の直弟子である原田寛(現・国際如水会館 原田道場館長)であり、師である芦原を内弟子として8年間との関わりの中、憧れ・疑心・感謝が入れ混ざった言いならない程の芦原との激動の日々をリアルに綴っている。

著書の中では、まえがきで「拾われし者」と表現し喜怒哀楽という言葉では収まりきれない激情溢れる芦原との日々を「勲章」として接してきた誇りを記述し、

師弟ともに苦楽した事を最終的に感謝と使命として芦原との思い出を広め伝えることで芦原会館と空手界の発展を希望をまえがきとしている。

芦原英幸、光と影

故郷である広島から中学を卒業し就職で上京しケンカを繰り返し、いわゆる「ヤンチャ」な青春を送っている中、極真空手創始者・大山倍達と出会い「極真会館」の前身である「大山道場」の入門を機に空手人生をスタートさせた芦原は極真会館へ刷新後に本部指導員を務めたが暴力事件を起こし波紋も言い渡されたりするが周りのサポートもあり、極真会館愛媛支部に任命される。

そんな折に週刊少年マガジンで「空手バカ一代」が連載され一大空手ブームとなり極真空手は瞬く間に盛況し各地に支部が開設され主人公である大山倍達と並び芦原英幸も人気を博し、カリスマが二大巨頭として師弟が並ぶ事で、徐々に確執が現れた事で芦原は極真会館を退館し「芦原会館」として再出発する。

極真との決別から芦原に「猜疑心」という影がつきまとう。

関わる弟子に対して強烈な光と愛情を注ぐ一方で過度に監視し自身に対し安全な人物と確認しないと平常に接することができない。非常な性分を幼少から成人にかけての体験が芦原自身に植え付けてしまったのではないだろうか?

その「猜疑心」が強烈な影を落とす事で高弟等は彼のもとを去る者が多く、前途した二宮城光や石井和義は独自の空手を追求し活躍していく。

原田氏が誓った使命

芦原会館を去っていく高弟等の中で著者である原田氏は芦原の死後まで芦原会館の存続にも複雑な人間関係を紡ぐため苦悩の中で「使命」を貫く信念を抱きながら動く。

そこには「空手バカ一代」で憧れた「芦原英幸」を虚像・実像全てを抱合し愛した弟子としての美しさがあった。

現在の芦原会館は御子息が2代目となり活躍されております。

「芦原英幸との八年間」読んだ感想

私自身、極真会館から付随した団体・人物には10代から興味があり芦原英幸に関わる書籍も数冊読んだ。

芦原英幸に基本として抱いているイメージは「破天荒」「明るい」「豪快」「ケンカ十段」

いずれも強烈な光の部分である。「芦原英幸との八年間」…。

改めて芦原英幸の強烈な光が影を含む事で更に壮絶な生涯を確認したと同時に

人間が栄光という強い光を放つには周りにある闇も必要な物質として認識した一冊でした。

人が栄光を掴み、持ち続け、放つ光には

それぞれの苦悩もあり絡み続ける人間模様があり

空手というカテゴリーに理想とは何ぞやと考えさせられました。

最後に極真空手創始者・大山倍達の強烈な光と影の分子が現在も生き続け、直接打撃制の空手が武道として昇華し末席で関わらせていただいている私の現実も

大山倍達・芦原英幸の偉大な先達に感謝し、「芦原英幸との八年間」への投稿での筆を置かせていただきます。

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